fc2ブログ

オオヒラベッコウ

カタツムリの大きさは殻の直径(殻径)を基本としますがこれは12mmで小型のカタツムリのなかまです。本州に広く分布していますが、やや珍しいカタツムリです。琥珀色に透き通ったツヤのある殻をもっています。(2022年2月15日撮影)...

ウンモンスズメ

大きさ65〜80mm。前翅と体は緑色を基調とした水墨画を思わせる美しい模様のスズメガのなかまです。また、この個体は後翅に鮮やかなピンクの彩りが配されています。食樹はケヤキ、アキニレ、マユミなどです。灯火に集まるので、付近の住宅地で見られることもあります。(撮影日5月31日)...

イボタガ

大きさ91〜94mm、黒い細かな縞模様と大きな眼状紋が特徴の大形の美しい蛾のなかまです。幼虫はイボタノキ、ネズミモチ、キンモクセイ、ヒイラギなどのモクセイ科が食樹とされています。実際にきずきの森のどの樹種で育っているかは確認できていません。きずきの森のモクセイ科といえば、セイヨウイボタ、トウネズミモチといった侵入種があるので、そこで繁殖しているのかもしれません。きずきの森隣接の住宅地でさる4月13...

ヒメツユムシ♀

大きさ12〜18mmと一見、小型のツユムシのなかまに見えます。名前も「ツユムシ」とありますがササキリモドキのなかまです。普通、林の中の樹上にいて小さな昆虫を捕食する肉食性です。灯に集まる習性があるので、住宅にも来ます。卵で越冬とされていますので近いうちに絶命と思われます。寒風の中、震えるように佇んでいました。この個体はメスなので、もう、産卵はすませたのだろうかなどと気になってしまいますね。(撮影日:昨...

カタジロゴマフカミキリ

大きさ10~18㎜の小型のカミキリムシです。名前にゴマフとつく、このような迷彩柄のカミキリは種類も多く区別も簡単ではないのですが、名前にあるように肩の部分に白っぽい箇所があるという点を手がかりにするしかありません。一番似ているのは「ナガゴマフカミキリ」と思います。何種類かの広葉樹の倒木・朽木で育ちますが、きずきの森ではアカメガシワ、フジといった木が考えられます。(2019/7/29撮影)...

ケラ

大きな分類(上科)ではコオロギのなかまになりますが、少し変わった形をしていますね。これは主に地中で暮らすために特に前脚がモグラの手のように土を掘りやすいような形に特化したことによります。雑食性で湿ったところを好みます。水に浮き、前脚を使って巧みに泳ぐこともでき、水のある田んぼでよく見ることができます。画像はさる6月23日の兵庫県自然保護協会によるきずきの森ライトラップ調査の際、灯火にきたものです。...

シラホシハナムグリ

シラカシの剪定による傷に樹液を求めて来ていました。下の2個体がシラホシハナムグリです。上の大き目のはカナブンで、「おれにも吸わせろよ」と先客のシラホシ君にちょっかいを仕掛けているところです。この白い斑紋のあるコガネムシのなかまは数種いて、見分けは容易ではありません。とりわけ、きずきの森にも多い「シロテンハナムグリ」とはよく混同されがちです。見分けのポイントは上翅の斑紋の図柄、頭部の先(頭楯)の形、...

コイチャコガネ

大きさ9.5~12㎜の小型のコガネムシで、和名をチィロコガネとしている図鑑(保育社)もあります。濃い目の茶色ですが、白い毛がびっしりと生えており、光沢はありません。成虫はきずきの森ではコナラ、クヌギ、クリ、サクラ類の葉を食べていると考えられます。幼虫は芝などの根を食べるとされています。きずきの森はかつてはゴルフコースだったことから、そのころから棲んでいたのかもしれませんね。画像はさる6月23日の兵庫県...

オオフキコガネ♂

27~32㎜のやや大型のコガネムシで、短い毛が一面に生えているので、白っぽい粉をふいたように見えます。幼虫は草や木の根っこを食べて育ちます。近縁のコフキコガネは一見とても似ていて識別は容易ではありません。雌雄はオスの触覚がよく発達しているので、触角で識別ができます。...

キイロスズメ

大きさはおよそ100ミリ。流線形の美しい形をした大型のスズメガです。腹部両横のオレンジ色が鮮やかですが、緑色の部分が鮮やかなタイプもいるようです。5〜10月にかけて2回発生するとされており、食草はヤマノイモ、オニドコロなどです。(本日撮影)...

クダマキモドキの幼虫

オレンジ色の頭部に黒く縁取りされた碧い目、細くて長い触角、何ともチャーミングな容貌ですね。きずきの森にはヤマクダマキモドキとサトクダマキモドキの2種類のクダマキモドキを確認しています。クダマキモドキは樹の上で暮らすキリギリスのなかまです。この幼虫がどちらかはわかりませんが、ヤマクダマキモドキは成長するにつれて前脚の腿節が赤味を帯びてくるので、それで見分けることができます。(6/6撮影)...

ヨコヅナサシガメ

幼虫が最後の脱皮をし、羽化直後はこのように赤い色をしています。カメムシの仲間は不完全変態なので、蛹を経ることなく成虫になります。外骨格が硬化するにつれて、赤い部分は黒色になります。幼虫・成虫とも肉食で、他の昆虫などを捕らえ、鋭い口吻で体を突き刺し、溶かして体液と共に吸い取ります。不用意に触ると刺され、激痛を伴いますので、素手で触るのは避けた方がいいですね。帰化昆虫です。(本日撮影)...

アトボシハムシ

今日は全国各地で今年の最高気温を記録しました。この季節になると、森も色彩が鮮やかになってきます。小型の甲虫目のなかまであるテントウムシやハムシの仲間達も色とりどりで宝石箱のようです。画像のアトボシハムシは3紋で、2紋型、無紋型もあります。ところが、4紋のものもいて、これはヨツボシハムシという別種になるので同定は要注意です。しかも、どちらもウリ科のアマチャヅル・カラスウリなどの葉につきます。(本日撮影...

ヘビトンボ

きずきの森のせせらぎには環境省による川の水質階級Ⅰ(きれいな水)の指標生物が多く生息しています。ヘビトンボの幼虫もその一つで、サワガニやヒラタカゲロウ類とともにきれいな水にしか住まない指標生物となっています。...

アゲハモドキ幼虫

昨年の夏に成虫をアップしましたね。どう見てもアゲハチョウのなかま。体内に毒を持つジャコウアゲハに擬態したものとも言われています。成虫が変わり者のガなら、幼虫も奇態そのもの。一体、何に擬態しているのでしょう?見当がつきません。ただ、捕食されにくそうな容姿であることは何となく想像できますが。食樹はミズキ科。きずきの森ではクマノミズキで繁殖しています。(何年か前の8月4日撮影)成虫です。...

クチキムシ

大きさ11mmくらい。名前のとおり朽木にいます。森の中ではなく、作業小屋横の廃材置き場で廃材の隙間で越冬していました。活動中の成虫は素早くて撮影も容易ではありませんが、越冬中のものはほとんど動かないので、モデルとしては最適です。以前、朽木の中から越冬中のマイマイカブリを摘み出して思う存分撮ったことがありました。成虫越冬する種はこれができます。図鑑によってはゴミムシダマシ上科クチキムシ科と分類されて...

マツヘリカメムシ

見慣れないカメムシだったので、同定できずに画像だけを保存していたのですが、判明しました。北米原産の帰化昆虫、マツヘリカメムシです。2008年に東京で最初に確認され、その後、関東一帯に広がったとされています。きずきで見つかったということは、早い速さで広がりつつあると考えられます。主にマツのなかまを食害します。(2016/11/18撮影)...

オオムラサキ4齢幼虫

国蝶オオムラサキの越冬中の4齢幼虫です。エノキの木の下のエノキの落ち葉の裏に張り付いて、寒さや乾燥から身をまもります。冬眠から覚めて再び木に登るのはエノキの新芽が出る5月頃になります。そのころの幼虫は食欲旺盛で5齢・6齢と脱皮を繰り返して成長します。6月中旬頃に蛹化が始まり、オスは6月下旬頃から羽化し始めます。メスは10日ほど遅れて羽化が始まります。オスは交尾後、メスは産卵後徐々に姿を消していき、...

ヒメツチハンミョウ♂

散策路を横切っていました。シャッター視野から外れていくので、枯れ葉で行く手をさえぎったところ、このように偽死(死んだふり)状態になりました。青い金属光沢の美しい虫ですが、成虫は体内にカンタリジンという有毒物質を持っており、危険を感じるとこれを脚の関節から分泌し、皮膚に付くと赤く腫れたり、水疱ができたりするので、素手で触れることは避けなければなりません。また、幼虫の生態は特異で花のところに這い上がり...

ゴマダラチョウ幼虫

オオムラサキの近縁種で、オオムラサキ同様エノキで育ちます。年2〜3回発生します。画像のものは4齢でこの後、褐色化し、蛹にならずに樹の下の落ち葉の下で越冬します。(10/23撮影)...